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NEXT GENERATION GOVERNMENT

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ボードメンバーである若林恵が責任編集をつとめたムック「NEXT GENERATION GOVERNMENT」。影響を与えたロンドンツアーもふくめ、関連した記事をまとめました。
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#新しい音楽の学校

「カルチャーファースト」のネットワーク: 新しい音楽の学校 HR Summit 2019 開催に寄せて(若林恵)

供給サイドの都合で一方的に「配給」される、そういうビジネスはいよいよ終わりを告げつつある。サプライサイドの主権は、とうにデマンドサイドに奪われている。「〇〇ファースト」の物言いはすっかり一般化したが、ここでの「〇〇」は、例えば音楽ビジネスであれば、「アーティスト」か「リスナー」が入るべきものだ。ところが相変わらず、その「〇〇」のところに、「自社」を入れて平然としている人たちはあとを絶たない。 提供者主権からユーザー主権へ、なんて話は、かれこれ10年以上も、もうそんなことは言

DIYという言葉は美しい:新しい音楽の学校・ロンドンツアー19レポート(柳樂光隆)

音楽批評家として、ジャズを中心に日々多数のアーティストをインタビューしてきた柳樂光隆(Jazz The New Chapter)。新しい音楽の学校ボートメンバーとともに10月に敢行したロンドン視察ツアーで柳樂が注目したのは、多くの人が発した「DIY(Do It Yourself)」という聞きなれた言葉に対する違和感だった。カルチャーが育つために必要なエコシステムの原点に迫る。 今回のロンドンツアーでずっと考えていたのは、DIYという言葉の意味だ。 これまでにDIYという言

カルチャーを支えるオルタナティブな基盤:「新しい音楽の学校」ロンドンツアー2019で学んだこと(ジェイ・コウガミ)

「新しい音楽の学校 HR Summit 2019」(11月30日開催)に登壇する、英国でアーティスト育成を行う財団「PRS Foundation」。音楽の著作権を管理する日本のJASRACにあたる団体である彼らは、なぜ音楽フェスティバルでの女性地位向上に取り組むのか。音楽とテクノロジーの関係を長年見つめてきたジェイ・コウガミ(All Digital Music)が、ロンドンを訪れて感じたのは日本にはない「カルチャーためのインフラ」の存在だった。 いま目の前にある時代の変化

育てる・歩む・踊りまくる:新しい音楽の学校・ロンドンツアー19レポート(岡田一男)

音楽業界を経て、IT企業やレストランといった多様な領域で活躍する岡田一男(エンタメブートキャンプ)。新しい音楽の学校ボートメンバーとともに10月に敢行したロンドン視察ツアー、そして自身のルーツを振り返りながら、音楽とアーティストの未来を考える。 ロンドン滞在最後の夜、老舗のクラブであるミニストリー・オブサウンドでDJハーヴィーがかけるバリー・ホワイトの「Let the Music Play」で踊りまくっていた。 ロンドン生まれのハーヴィーはハウス、ディスコ、バレアリック・